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切手に見る紙のお話(9)ロゼッタストーンと神聖文字解読者シャンポリオン(3/終)

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ロゼッタストーンと神聖文字解読者シャンポリオン(3/終)
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<天才学者・シャンポリオン>
 フランス人学者ジャン・フランソワ・シャンポリオン(1790-1832)が、未解読文字の存在を知ったのは、数学者フーリエのサロンで碑文を見せられた折で、その時彼は11歳であった。17歳までに13カ国語をマスター、18歳でグルノーブル大学の教授という並外れた才能の持ち主であった。 天才と称しても過言のないシャンポリアンをしても碑文の解読は難解で、多数の学者たちとしのぎを削って競争した。
    切手に見る紙のお話(9)ロゼッタストーンと神聖文字解読者シャンポリオン(3/終)_b0089323_15481745.jpg切手に見る紙のお話(9)ロゼッタストーンと神聖文字解読者シャンポリオン(3/終)_b0089323_1548458.jpg切手に見る紙のお話(9)ロゼッタストーンと神聖文字解読者シャンポリオン(3/終)_b0089323_15491246.jpg




<ヒエログリフ解読に成功>
 ヒエログリフ解読の最大のライバルはトーマス・ヤング(1773-1829)であった。彼は、古代エジプト文字研究に業績をあげたイギリスの自然科学者で、碑文の一部特に固有名詞の解読に成功した解読者の一人だ。両者の間は険悪で、解読の考え方や成果に関して誹謗や中傷合戦を繰り返していた。>切手に見る紙のお話(9)ロゼッタストーンと神聖文字解読者シャンポリオン(3/終)_b0089323_16184244.jpg 最終的には1822年、シャンポリオンが、32歳の時に碑文すべてを解読することに成功し、後年「エジプト学の父」と称されることとなる。ロゼエタストーンの発見か23年の歳月が流れていた。
 彼の功績は、「ヒエログリフが表意文字であり、かつ表音文字でもあったことを解明し、またヒエログリフのアルファベットを発見したこと」である。
 解読に成功した日から5日間、彼は眠り続けたと伝えられているが、その集中力と情熱には驚かされる。病弱な体質と貧困と戦いながら短い人生を駆け抜けたシャンポリオンは、パリ市の東にあるペールラシェーズ墓地に眠っている。右映像は、シャンポリオンの墓碑。

 切手
 (左) 「神聖文字解読150年」シャンポリオンと碑文(フランス・1972)
 (中央)「神聖文字解読150年」シャンポリオンと碑文(エジプト・1972)
 (右) 「「シャンポリオン生誕200年」肖像と碑文(モナコ・1990)
by god-door70 | 2006-08-10 16:03 | 切手に見る紙のお話(paper) | Comments(0)
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