2006.8.30 西洋美術史講座「バロック絵画」初日に参加。講師は、元NHKデレクター斉藤陽一氏。既に数回斉藤氏の講座を拝聴しているが、エピソードを取り混ぜながらの絵画の読み解き。
今回1回目の講座は、バロック絵画の先駆者といわれる「カラヴァッジオ」。39歳で謎の死をとげた放蕩無頼の人物だが、レンブラントをはじめ当時の画家たちに大きな影響を与えた画家という。
初期の作品「果物かごを持つ少年」(右)など、少年愛の美学作品「リュートを引く若者」(左)など、最初の女性像「悔悛のマグダラのマリア」(下左)、教会から受け取りを拒否された「聖母の死」(下中央)など宗教画の数々を解説。カラヴァッジオの首斬り幻想からの作品群(下右)は観るのには少々苦痛が伴った。
バロック芸術は、①激しくダイナミックな構図 ②鮮明な色彩、強い明確な対比 ③厳しい写実が、特色 とのこと。ルネサンス芸術の特色である①均衡と安定感の構図 ②上品で落ち着いた色彩 ということだとすると、正にカラヴァッジオはその代表選手になるのだろう。
約35点の映像によって解説を受けたわけだか、少々ハードな題材の多いカラヴァッジオ絵画鑑賞はいささか疲れる。