2006.9.13 西洋美術史講座「バロック絵画」3回目《レンブラントの作品を読む》を聞く。
今年は、レンブラント生誕400年である。オランダ・アムステルダムで肖像画家として名をなした。集団肖像画「デュルプ博士の解剖学講義」、「夜警」での人間配置は画期的であり、伝統を破るものであった。横一線でなく、白と黒(光と影)とドラマ化して描き、そのことにより依頼主の反感をかったケースもあるという。
レブラントほど自画像を多く描いている画家は少なく、ゴッホくらい。自身の人生をその時代その時代に真正面に捉えて、魂の画家として自画像を残したとのこと。
集団肖像画「デュルプ博士の解剖学講義」(下左)・「夜警」(下右)を主体に解説を受けた。
「初期の作品」、「聖書にもとづく作品」、「家族作品」なども。
アムステルダム国立美術館を訪れたときに「夜警」の前に立った第一印象は、「随分大きな絵だな(3.63mx4.37m)」、「なぜ真ん中に女の子が描かれているのだろう」であった。そして「これが光と影の代表作か」と感激した記憶がある。
「夜警」の題名は後から付けられたもので、オランダ火縄銃手組合から依頼された組合出資者の集団肖像画であった。同時期に依頼された他の画家が描いたものが右壁に掛けられていたが、横一線に人物を並べただけのあまり観る気が起こらなかったことを思い出す。「人間配置は画期的であり、伝統を破るもの」という解説をよく理解できた講義であった。