切手に見る紙のお話(32)日本の名著【1】日本最古の歴史書『古事記』

日本の名著【1】 b0089323_16253485.jpg日本最古の歴史書『古事記』 
 古事記編纂1300年を記念して「古事記」に纏わる切手が発行された。(発行日:2012年7月20日)。
 西暦711年(和銅4)9月18日、元明女帝の勅命によって「稗田阿礼の詠む所の勅語の旧辞」の撰録、献上が命じられた。勅命を受けた太安万侶は、4カ月余りの撰録作業の後、翌年712年正月28日に、3巻からなる本文に序文を添えて元明天皇に献上した。現代確認できる日本最古の歴史書の誕生である。伝承の中にはぐくまれた倭の王家の歴史を、伝えられた「古言」を旨として書き記したもの、それが古事記である。
 原本は現存していないが、現存する『古事記』の写本で最古のものは、1371年から翌1372年にかけて真福寺の僧・賢瑜によって書写された真福寺本古事記三帖(国宝)である。
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b0089323_13283933.jpg 上巻は、天地開闢(テンチカイビャク)から日本列島の形成と国土の整備が語られ、天孫降臨を経て神武天皇の誕生までを記す。いわゆる「日本神話」時代である。古事記の神話には、人の起源が語られていない。絶対者としての神が天地創造の6日目に人を造った(旧約聖書)というように、人の始まりを特立して語ることがない。
 中巻は、初代神武天皇から15代応神天皇までが、神武東征に始まり、ヤマトタケルや神功皇后の話などを書いている。下巻には、仁賢天皇から推古天皇まで。系譜などの記述にとどまり具体的な著述が少ない。これは、書かれた当時においては、時代が近く自明のことなので書かれなかったなどといわれている。
 *参考資料:坂本勝著「古事記の読み方」、Wikipedia「古事記」、大須観音HP
 *切手:2010.6.7 日本学士院賞100年記念「長鳴鳥(古事記中の黎明を告げる鳥)」

日本郵政による切手情報概要
①「木華開耶姫」堂本印象画(京都府立堂本印象美術館蔵)上左
  コノハナノサクヤビメは、山の神オホヤマツミの娘で、サクラの花の美しさとはかなさを 
象徴する女神。高天の原から地上に降りたニニギの命と結婚し、ウミサチビコ(海幸彦)・
ヤマサチビコ(山幸彦)を生みました。古事記では上巻に登場します。
②「火退」堂本印象画(宮内庁三の丸尚蔵館蔵)上右
  景行天皇の御子ヤマトタケルノミコトを描いています。ヤマトタケルノミコトは、父天皇の命令で東国に遠征しますが、焼津に行った時、土地の豪族にだまされて野原に誘い出され周りから火を着けられます。とっさの判断で周囲の草をなぎ払い、「向かい火」を着けて難を逃れました。古事記によれば、その時に用いた剣(草那芸の剣)と火打ち石は、伊勢神宮を祀っていた叔母ヤマトヒメから与えられた品とされ、中巻に登場します。
③「板絵着色神像(伝素盞鳴尊)」八重垣神社蔵(重要文化財)下左
④「板絵着色神像(伝稲田姫命)」八重垣神社蔵(重要文化財)下右
  高天の原から追放されて出雲に降りたスサノヲノミコトは、ヤマタノヲロチを倒し、生贄として捧げられることになっていたクシナダヒメと結婚し、地上にはその子孫が繁栄することになりました。古事記では上巻に登場します。
 *参考資料:日本郵政HP
by god-door70 | 2012-08-02 16:27 | 切手に見る紙のお話(paper) | Comments(0)
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