切手に見る紙のお話(34) 紙の歳時記(新年【1】)「注連飾り(しめ飾り)」

紙の歳時記(新年【1】)「注連飾り(しめ飾り)」
b0089323_1733246.jpg 正月などに門松や玄関.床の間・神棚などを注連縄を張って飾るのが「注連飾り」。家の玄関や軒下に取り付けられる「注連飾り」は、注連縄が変化したものである。一般家庭にも神様(年神様)が宿られるということから、清浄な所であるとしてお迎えする意味合いがある。この風習は、神社が用いる神域と外界とを隔てるための紙垂(しで)をつけた注連縄がもとになっている。正月近くになると玄関口や神棚などに注連飾りをし、自分の家が年神様を迎えるに相応しい神聖な場所であることを示すために家の中に注連縄を張ったのが始まりとされている。人間に災いをもたらすという禍神が、家の中に入らぬように飾られるわけ。
 稲のわらで編んで作った縄に「紙垂」を下げた注連縄に、目に見える形で神聖な神の領域(現世と神域を隔てる、あるいは接触する結界)を示し、担わせている。紙垂は白だけでなく五色の紙や、金箔・銀箔が用いられることもある。紙垂の切り方・折り方は四垂が一般的であるが、千変万化である。紙は和紙。昔は方書、檀紙、楮半紙、美濃紙が使われたが、近年は半紙が多い。
 注連飾りには、邪気を払い神域を示す紙垂をはじめ、子孫の連続を象徴するダイダイの実やユズリハの葉、誠実・清廉潔白を象徴するウラジロの葉、東京を中心にエビの頭部のレプリカや昆布などが添付されることが多い。
 東北の正月飾りは、「網切り」、「御幣」、「切り透かし」、「真っ白な切り紙」が神棚の前の空間に、あたかも浮遊するように飾られ、紙をたたえて空間にたなびく。東北の慎ましやかな正月飾りは白い切り紙に目出度い品などを切り出して祀る。東北の震災復興にはまだまだ歳月を要するだろう。政権交代によって復興のスピードが加速することを願っている。
 ●切手データ:年賀切手「しめ飾り」、昭和13年(1938)用、2銭、1937.12.15発行
 ●参考資料:平凡社大百科事典、「紙の歳時記」(木耳社)、「百万塔」(紙の博物館)、
         「東北の伝承切り紙」(平凡社)、wikipedia「注連縄」 
by god-door70 | 2012-12-31 08:00 | 切手に見る紙のお話(paper) | Comments(0)
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