切手に見る紙のお話(57)「紙の歳時記 夏【4】笠」

「紙の歳時記 夏【4】笠」
b0089323_16132215.jpg「笠」は、雨や雪、直射日光を防ぐために頭に被る道具。低円錐形などの形状が多い被り物の一種である。また、「ランプの笠」などのように笠に形状が似る物にも用いられる言語でもある。笠の材質はイグサ、カヤ、松・杉・竹などの削片など幅広い。紙との関連でみると、塗笠では、檜や杉の板材を薄く剥いだ「へぎ板」に和紙を貼って漆を塗って作成し、陣笠では、竹で網代を組んで和紙を貼り、墨で染めて柿渋を塗って作成したものもある。
b0089323_16155462.jpg 笠の種類は、制作方法、使われ方、形状、地域性などによって呼称が異なり多い。編笠、縫笠、組笠、塗笠、陣笠、一文字笠、菅笠、祭り笠、網代笠、托鉢笠など。一文字笠は、 武士が旅や大名行列をする時にかぶり、円形に編んで二つに折ると頂が一の文字のように平らになる。網代笠は、 細く削った竹を編んだ笠。僧侶や遍路者などが使用する。
 菅笠は、スゲの葉で編んだ笠。富山県福岡市は、菅笠の生産で 全国シェア90%を占める。菅笠の製作技術は「越中福岡の菅笠製作技術」として2009年3月11日、国の重要無形民俗文化財に指定されている。
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b0089323_1711219.jpgb0089323_16545557.jpg 花笠まつりは、スゲ笠に赤い花飾りをつけた花笠を手にし、「花笠音頭」にあわせて街を踊り練りあるく祭である。山形県内など数か所で開催されているが、例年8月に山形市で行なわれる「山形花笠まつり」が広く知られている。威勢のいい掛け声と花笠太鼓の勇壮な音色。 華やかに彩られた山車を先頭に、艶やかな衣装と紅花をあしらった笠を手にした踊り手が、 山形市のメインストリートを舞台に群舞を繰り広げる。
現在では東北四大まつりの一で 山形の真夏の夜を彩る華麗なまつり。 踊りについては、菅で編んだ笠に赤く染めた紙で花飾りをつけたものを景気づけに振ったり回したりしたのが発祥といわれている。
《余談1》笠地蔵(かさじぞう)は、日本の伽話の一つ。貧しいが心の清い老夫婦が、道端の地蔵尊に菅笠を被せてやり、その恩返しを受けるというもので、昔話の一つである。
《余談2》広辞苑 「笠に着る=権威あるものを頼んで威張る」

参考資料
 web 「山形花笠祭り」「富山県福岡市」 Wikipedia 「笠」
 平凡社大百科事典

*2001.10.5 国際文通週間 広重画・東海道五十三次「原」
*2002.10.7 国際文通週間 広重画・東海道五十三次「庄野」
*1988.1.23 奥の細道シリーズ第4集「懐古」「句の書」
*2006.7.3 ふるさと切手 山形「山笠まつり」
*1998.6.5 ふるさと切手 山形「山笠まつり」
by god-door70 | 2016-06-16 15:47 | 切手に見る紙のお話(paper) | Comments(0)
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