切手に見る紙のお話(59)「紙の歳時記 夏【5-1】提灯」

「紙の歳時記 夏【5-1】提灯」
 NHK大河ドラマ「真田丸」(2016.6)で北条氏の滅亡の場面が2週にわたって放映された。北条氏の居城は堅牢小田原城。小田原といえば「小田原提灯」。切手で「提灯(ちょうちん)」を探った。
b0089323_10404378.jpg 小田原提灯は、提灯の一種。東海道の宿場町であった小田原では、旅人が携帯するのに便利なようにと、同地在住の職人が、畳んだ時に胴の部分が蓋に収まるように作ったのが最初といわれている。➀使用時には同じ直径のリング状中骨による蛇腹形状を保ち、折りたたんだ際に携帯がしやすかった②中骨が平たく、紙との糊代面積が大きいために剥がれにくく、雨や霧に強い。③安価であった、という特徴から当時の道中旅人から人気があった。毎年7月の第4土曜・日曜に『あかりの祭典小田原ちょうちん夏まつり』を行われる。山本 和氏は「紙の歳時記」の提灯の項で《江戸時代に入っていろんな提灯が開発された。傑作は何といっても小田原提灯で、この懐中灯は頗る重宝された。》と記している。
b0089323_18245819.jpg 提灯は、細い割竹等を螺旋状に巻いた球形、円筒形などの枠骨に紙を貼り、底に蝋燭を立てて光源とする折りたたみ自在な構造にした灯火具。内部に明かりを灯し、紙などで風をさえぎって周囲を照らす。手にさげて持ち歩き現代の懐中電灯に相当したが、現在では祭礼や儀式の際を除くと、日常の場で使われることは殆んどない。
 小田原提灯のほかに「八女提灯」、「岐阜提灯」、「讃岐提灯」等が有名。一本の長い竹ひごを螺旋状に巻b0089323_18252398.jpgいて使う割骨と、短い物を輪に組んだ物を多数用意する巻骨がありそれぞれ伝統技術を継承している。福岡県八女提灯は竹骨が一条螺旋式、紙は薄紙の八女手漉き紙を貼った風雅な情緒味に富んだ提灯(平成13年2月伝統的工芸品指定)。岐阜提灯は、細骨に美濃和紙等の薄紙を張り、長卵形の吊提灯である。(平成7年4月同指定)。香川県讃岐提灯は、一本の竹ひごを切らずに提灯を作り、その提灯の内側に提灯がある三重構造で四国八十八ヶ所奉納提灯として生まれた極彩色に飾られた提灯。(平成7年4月同指定)。
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参考資料
 山本 和氏「紙の歳時記」木耳社
 web 「小田原市地場産業振興協議会HP」「岐阜提灯協同組合HP」「高松市HP」
 Wikipedia 「提灯」「小田原提灯」「八女提灯」

左 *2000.10.27 ふるさと切手「小田原城」「小田原城銅門」 
右上*1967.10.2 国際観光年 「ちょうちん」
右下*1970.6.15 日本万国博覧会記念(2次)「竿灯とパビリオン」
中央上*1989.4.18 切手趣味週間 「ガッター《日本国際切手展マーク入り》
中央中*1989.5.19 さくらめーる賞品小型シート
中央下*1970.6.29 日本万国博覧会記念 小型シ-ト
by god-door70 | 2016-06-22 16:02 | 切手に見る紙のお話(paper) | Comments(0)
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