切手に見る紙のお話(65)「紙の歳時記 秋【1】七夕/短冊」

「紙の歳時記 秋【1】七夕/短冊」
b0089323_18004.png 七夕は、五節句のひとつ。天の川の両岸にある牽牛星と織姫星とが年に一度相会する7月7日の夜、星を祭る年中行事。奈良時代から行われ、江戸時代には民間に広がった。その風景を名所江戸百景として歌川広重が《市中繁栄七夕祭》を描いている。
b0089323_17401883.jpg 七夕飾りは、庭前に供物を置き、笹竹を立て願い事や詩歌などを書いた色紙、短冊や折紙、色紙の吹き流しなどをつるし飾りつける。6月になると短冊用の紙が文具店にならぶ。昔懐かしい短冊は鳩居堂、伊東屋、小津商店などなどの伝統ある紙店に。京都の冷泉家では、七夕の日に庭のカジの葉をとり、歌をつくり、茶会が催されている。昔から七夕の祭りに、歌などをカジの葉に書いて手向ける風習があった。
 現代の「七夕祭り」は、神事との関わりも薄れ、もっぱら、観光客や地元商店街等への集客を目当てとしたものとなっている。「仙台七夕まつり」や「平塚七夕まつり」が有名で、仙台では人出が200万人を超えるという。
b0089323_17443393.jpg  仙台七夕は、古くは藩祖伊達政宗公の時代から続く伝統行事として受け継がれ、今日では日本古来の星祭りの優雅さと飾りの豪華絢爛さを併せ持つお祭りとして全国的に有名。仙台七夕まつりは、毎年8月6日から8日に開催されている。
仙台七夕では、"7つ飾り"と呼ばれる、短冊(学問)、紙衣(病災)、折鶴(長寿)、巾着(富貴)、投網(豊漁)、くずかご(清潔と倹約)、吹き流し(織姫の織り糸)が願いをこめて飾られる。この内、吹き流しが現在の飾りつけの中心。仙台七夕の特徴は、飾りが和紙ないしは紙で作られ、他の七夕のようにビニール製の飾りはほとんど見られないことだ。
b0089323_17452383.jpg 平塚の七夕まつりは、戦後商業振興策として始められたもので、10mを超える大型飾りもあり、人気の動物、キャラクターなどの流行を取り入れた飾りもあり、七夕飾りの豪華さに特徴ある。パレード等各種催物がくりひろげられ日本を代表する夏の風物詩のひとつとなっている。

参考資料 
 紙の博物館「百万塔」127号 「紙百態《その1》」
 web 「仙台七夕まつりHP」「湘南ひらつか七夕まつりHP」「Wikpedia《仙台七夕》」

*2011.8.1 名所江戸百景「歌川広重画《市中繁栄七夕祭》
*1962~63 年中行事シリーズ「たなばた」
*2000.6.2 ふるさと切手「神奈川平塚《竹飾り》《親子お竹飾り》
*2008.8.1 ふるさと切手「ふるさとの祭・第1集《仙台七夕まつり》」
by god-door70 | 2016-07-04 22:40 | 切手に見る紙のお話(paper) | Comments(0)
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