2006.10.11 講演会と同一場所内に「ニューオータニ美術館」があるので、立ち寄った。
「パリの浮世絵師 アンリ・リヴィエール『エッフェル塔三十六景』」が開かれていた。
リヴィエール(1864-1951)は、熱心に日本美術の研究をし、葛飾北斎や歌川広重の浮世絵から色彩や構図、題材、表現方法を学びとったとのこと。木版画の復興や多色リトグラフの開発に取り組んだロートレックと同時代の版画家らしい。
リトグラフ集《エッフェル塔三十六景》は、その題名通り、北斎の《冨嶽三十六景》の影響を強く受けて似通った構図の作品が散見された。作品の脇や下に北斎絵の写真があり、比較しながら鑑賞できたのがうれしい。
1888年から始まったというエッフェル塔の建設段階を描いている作品(ペンキ塗りの絵)の構図にひとり微笑んだ。左上は、リトグラフ集の扉絵。