2006.11.17 杉並区教育委員会による指定文化財候補(歌舞伎役者・市川団蔵歴代の墓)の拓本採り作業を見学した。
初代の父重蔵は成田市幡谷に住んでいたため、市川宗家の屋号を「成田屋」という。NHKの大河ドラマ「宮本武蔵」の主役宮本武蔵役を演じた市川新之助(その後、海老蔵を襲名)は、この系統だ。
杉並区永福1丁目の寺町にある法照寺で杉並区文化財担当官により拓本採りが行われた。
①墓石を水洗いする ②和紙を貼る ③霧吹きで和紙に水を含ませる ④石面と和紙の間に生じる空気を抜く⑤墨を含んだタンポン(綿球)で、必要部分を軽く押し付けながら墨をつけていく⑥完成した拓本を剥がす、が大まかな手順である。
墓石に刻まれた文字のサイズ、深さ、経過年数などに配慮しなければならないなかなか難しい作業だ。乾燥度合い、風など天候もおおいに影響があるとのことである。
寒い一日だったが、あまり見られない作業を見学できた有意義な会であった。