相撲に使われる紙(3)力 紙 土俵下の赤房と白房の位置の水桶が置かれている。桶の水は、力士が仕切りに入る前に口をすすぎ、身を清めるためのもので、「力水」「清めの水」などと呼ばれている。
水桶には呼出が用いる柝(タク:拍子木)と化粧紙(「力紙」と呼ばれている)がつるされている。
古くは、化粧紙は四本柱の東西につるされて、取組中に元結が切れて髪が乱れた時に、すぐ紙をよって締め直しに用い、「力紙」と呼んだとのこと。
現在は、力士は前の取組の勝ち力士が差し出す「力水」を口に含み、呼出から受けと取った「力紙」で口を拭っている。
相撲シリーズ全5集の第3集
(1978.11.11発行)
(図1,2) 当時英雄取組の図
(図3) 幼遊び愛敬角力の図
(歌麿画)